1.ホワイトニングとは?
用いる薬は、過酸化水素で基本的に人体に害はありません。
歯の表面に付着した着色汚れを落とすだけでなく、歯そのものの色を白くすることができます。
ホワイトニングの種類
大きく分けて、歯科医院で行う「オフィスホワイトニング」、自宅で行う「ホームホワイトニング」、そしてその両方を組み合わせた「デュアルホワイトニング」があります。
オフィスホワイトニング
歯科医院で、歯科医師または歯科衛生士が施術を行います。高濃度のホワイトニング剤を使用し、光照射などの方法で効果を高めるため、比較的短期間で効果を実感できます。
ホームホワイトニング
歯科医院でマウスピースを作成し、自宅で低濃度のホワイトニング剤をマウスピースに入れて装着します。オフィスホワイトニングに比べて効果が出るまでに時間はかかりますが、自分のペースでホワイトニングできます。
デュアルホワイトニング
オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを組み合わせる方法です。即効性と持続性を両立できるため、より高い効果を期待できます。

ホワイトニングの原理
ホワイトニング剤に含まれる過酸化水素や過酸化尿素が、歯のエナメル質や象牙質に浸透し、着色物質を分解することで歯を白くします。
2.禁忌症
次の禁忌症に該当している方はホワイトニングができません。
・妊娠中や授乳中の女性
・漂泊剤やラテックスにアレルギーのある方
・無カタラーゼ症の方
・重症な知覚過敏を有する人(カバー不可能な広範囲のひび割れ、重度歯肉炎など)
3.人工物に対する対応
前装冠(かぶせ)やコンポジットレジン(樹脂のつめもの)といった人工の物の色は変わりません。ホワイトニング終了後に、その時の色に合わせて人工物のやりかえが必要です。
大きな虫歯はホワイトニングの妨げになります。小さな虫歯はカバーしてのホワイトニングが可能です。
*矯正治療について
一般的に矯正治療中はホワイトニングはできません。矯正装置が全部外れてから1~2ヶ月後くらいからホワイトニングは可能です。ただし、外した直後は痛みが出やすいため、むしろ矯正開始前に行う方がよいでしょう。
ただし、マウスピース矯正の場合は矯正治療を行いながらのホワイトニングが可能です。詳しくは当院にご相談ください。
4.後戻りについて
ホワイトニングの白さは一生保つものではありません。いろいろな要因から必ず後戻りをします。定期的なタッチアップ(再度のホワイトニング)が必要になります。
また、食事や喫煙には充分な注意が必要です。(喫煙量の多い人はホワイトニングは避けるべきです。icosはタンニンが少ないため、ホワイトニングにはほとんど妨げにはなりません。)
食事ですが、以下のものは基本的に着色の原因になります。特にホワイトニング後しばらくは、歯が非常に水分を吸収しやすい状態になるので、以下のものの摂食はできるだけ避けた方がいいでしょう。
・着色の恐れのあるもの
コーヒー、紅茶、日本茶
焼きそば、カレーライス、スパゲッティ
焼肉、焼き鳥
味噌、醤油ラーメン
コーラ、赤ワイン
醤油、からし、わさび
ジュース類
チョコレート、大福
きゅうり、トマトなどの色の濃い野菜
ブドウ、イチゴなどの色の濃い果物
口紅
色付きの歯磨き粉、うがい薬
・着色の恐れの少ないもの
水
パン
牛乳、ヨーグルト、チーズ
フライドポテト、ポテトチップス(塩味)
白ワイン、色の薄いビール
米、お粥
鶏肉
とんこつ、塩、バターラーメン
ナッツ類
カルボナーラなどのホワイトソース
白身魚(醤油なし)
貝柱、えび、しらす
大根、里芋
お吸い物、白味噌汁
5.ホワイトニングのデメリット
(1)酸を使用するため、知覚過敏症状を引き起こすことがあります。
(2) 半年くらいで後戻りすることもあります。食事や喫煙には充分注意が必要です。
(3) 白くはなりますが、好みの色になるわけではありません。どのような色になるかはやってみないとわかりません。
不明な点やご相談はいつでも遠慮なく院長までお尋ねください。